熱中症にご注意を

私は基本的に健康体である。
時々身体の抵抗力が弱って、胃炎を患ったり泌尿器科のお世話になったりするが、それ以外はあまり病に悩まされることはない。……と思う。


そんな私が本日熱中症っぽい症状を経験した。

普段内勤の私が、出張で炎天下をうろついていた時のことだった。


どうも、脚に違和感があるのだ。


最初は『いつものスクワットの筋肉痛か……?』と思ったが、スクワットで筋肉痛などここ最近出てはいない。というか出たらおかしい。筋肉痛が出るほど急激に負荷を上げたわけでもないし、違う筋肉に効かせるようフォームを変えたわけでもない。
だいたいスクワットをしたのが確か3日前。時間的にもこのタイミングで筋肉痛というのは変だ。

しかし痛いものは痛い。
2日に一度最低3km歩いている私にしてみれば、たかだか出張の数kmなど歩きすぎたというほどでもないし、一体この痛みはなんなのか。


しばらく考えたが、まあ家に帰ったらゆっくり休めばいいか……くらいの結論に落ち着いた。
出張ついでにそこらで遊ぼうかとも思っていたが、この痛みを抱えたままというのはツラい。
遊ぶのは心惜しいが、まあそれはまたの機会にして、寝ればなんとかなるだろ、と思っていた。


ところが。


だんだん、悪化してきたのだ。
筋肉痛が、尻や腕にまで広がってきた。
腕は確かに2日前の腕トレの筋肉痛が尾を引いてて、昨日のトレーニングは休むくらいだったからまだ分からんでもないが、なぜに尻?

このあたりで、「熱中症」の三文字が私の頭の中によぎり始める。


──でもなあ、多分もうそろそろ帰れるし……
もう少し頑張れば………


熱中症で倒れる人の典型的言い訳のようなことを思いながら、私は仕事を終え、ひたすら帰り道を急いだ。



で。

その帰り道である。
ついに、全身の倦怠感がきた。

もう身体が重くて仕方がない。
それこそ全身を筋トレした上で走り込んだかのような、鉛が入ったような身体の重さ。だるさ。
こういったものが私にのし掛かってくる。
万有引力が私にだけ倍加したような感じだ。


さすがにヤバいと思った。


近場の自販機でポカリを買って、飲む。
糖質制限には禁忌だが、もう今はそんなことは言っていられない。
あとは家に帰るしかない。
こんな道中で倒れて救急車なんか呼ばれたらたまったものではない。しかし救急車を呼ばれなくてお陀仏しても、漫画の続きが描けなくなるのでそれはそれで困る。

フラッフラになりながら、アパートの階段を登る。家のドアを開けた瞬間につんのめって雪崩れ込んだ。漬物石のように重い腕を死ぬ気で持ち上げて冷蔵庫を開け水をがぶ飲みし、ついでに梅干しを二粒口に放り込んで、布団に倒れ込んだ。
そこからぷっつり意識がない。


起きてから調べてみたのだが、
熱中症には4段階あるのだそうだ。

1つは【熱失神】。
身体が熱を逃がそうと血管を広げるので、脳にまで血流が回らなくなるらしい。
めまいや冷や汗が出るのだとか。

2つ目は【熱痙攣】。
血中の塩分濃度が下がるとなるらしい。
症状は筋肉痛や、脚がつるなど。
私のは多分これだ。

3つ目は【熱疲労】。
水分補給ができないとなるらしい。
症状は全身の倦怠感、頭痛、吐き気。
恐ろしいことに、私は順調にここまで移行していたことになる。

そして最後の4つ目、【熱射病】。
死すら見え隠れするヤバい状態。
脱水が進んで汗がかけなくなり、身体にこもった熱に臓器がやられていくのだ。
臓器はたんぱく質。当然熱されれば変質し、元には戻らない。それこそ、卵や肉のように。


書きながら思ったが、本当にヤバかった。
多分熱中症になる方は、私のようにある程度丈夫で、「夏の暑さくらい毎年のことだろ」という認識の人が多いのだと思う。
熱中症に警戒していれば、塩飴や水分を持ち歩くだろうから。

今だから言いますが、



本当に熱中症にはお気を付けください。

いやもう、季語というか時候の挨拶的な意味じゃなくて、本当に。熱中症はヤバいです。




私は着実に死への扉に近付いていました。



どうか変な筋肉痛が出たら、即座にポカリでも飲んで日陰で安静にしてください。
無理すると確実に悪化します。私のように。

鈍感な私が、明確な身体の異常として認識できるくらい、はっきりとした痛みとだるさが襲ってきます。身体からのSOSです。聞き入れてあげてください。


今年の夏は、熱中症で倒れる人が少しでも減りますように。

ツレにもよく言っておかんとな。