バベルの塔

別に大したことではないのだが。

バベルの塔、ってあるじゃん。
天に届く塔を建てよう、っていう。
人間による神への反抗、と一般には言われている。

今手元には文語約聖書しかないんでちょい漢字とか平仮名とかの変換を交えながら写すけども、
「いざ邑(まち)と塔とを建て其の塔の頂を天にいたらしめん斯くして我等名を揚げて全地の表面(おもて)に散ることを免れんと」創世記11:4
である。

名を上げて、散り散りになることを避けようぜ、ってとこか?
なんでそういう発想になるかは分からんが、活動拠点を持って繁栄しようぜってことなのかな。
でも誰に対して名を上げるというのか?この時人間は皆同じ言語を使っていたというぞ。
……とくれば、やはり神に対して、だろうか。

これである程度得心がいく。
人間は散らされて弱い存在になるのが怖かった。
ゆえに、ひとところに集まった。
そして神にその力を見せつけることで、「やい、人間はこんなに強いんだぞ」と威嚇して、なんとかその支配を逃れようとしたのではないだろうか。


まああくまで私の解釈なので、真実は分からん。




ところで。

この塔を建てる動機が、「神に会いたい」という思慕の念によるものだったら、どうだったのだろう。

もちろん神ご自身が人間の傍らにましますることも、雲の柱や火の柱や燃える芝となって会いに来られるだろうことは容易に予想がつくのだが。

そうではなくて、
神はこの「あなたに会いたい」という人間の思慕の念を果たして無下にされるのだろうか?というところが気になる。



私が聖書を読んで知っている限り、それはないんじゃないかと思うのだ。

神様はご自身を慕い求める者に絶大な愛をお示しになる(もちろん神を拒む者であっても、見捨てず愛されはするぞ。えこひいきはない)。

ゆえに、バベルの塔を建てる動機が神を慕うものであるとするならば、言葉を乱し全地に散らすなんてことはされなかったんじゃなかろうか。


ただ、神を慕うその方法が間違っている場合は、神ご自身が「私を慕うならそうではなくてこうしなさい」っていう『正しい慕い方』を教えてくれるからな。
当時で言えば、祭壇に生け贄を捧げるとか。

人間でもあることだと思うのだ。
恋人が好きで好きで仕方なくて、5分置きにメールするのが正しい慕い方かという話だ。
それで恋人が困るなら、「メールはちょっと控えてほしい。代わりに来週土曜会おうよ」って言ってくれるだろう。
ただ、それにしたって5分置きにメールをくれるほどの好意は否定していないと思う。



そこまで考えると、やはりあのバベルの塔は好意でない思いを持って建てられたものなのだろうなと改めて思う。

神はきっと、「人間はホントしょーもないな」と思っただろう。その直前に洪水で痛い目を見てもなおこれか、みたいな。
ノア一族しか居なかった頃から随分経って、その間何度も全地を滅ぼすような大洪水を起こさないという約束の虹を見続けてきて、また洪水の話を聞き続けてきて、それでもなおこれか!!みたいな。
これは激おこになっても仕方がない。

それでも神は人間を見放さない。
いや、多分見放せないのだろう。
なぜなら神は愛だから。
愛する者を見放すなんてことはできないものだ。
それは我々人間にも分かることだ。
何度恋人の欠点にあきれても、文句を言いながらも相手を嫌いにはなれない。その感覚が近いだろう。もちろん程度には大いに差があるのだが。



そんなことを思う。

──なんかテレビでバベルの塔について触れていたので、少しそんなことを考えてしまった。



☆その後、「ノアの洪水で淡水魚は無事だったのかなー」なんてことを思いながらネットサーフィンしていたら、ノアの洪水時の降水量についての考察を目にした。
チョモランマ(5000メートル級)が40日で埋まる。
ふむ。
そのことをツレに話したら、

ツレ
「仮にチョモランマを計算しやすいように4000メートルとして、また山の体積諸々を考えないこととして、参考数値として水位が40日で4000メートル上がるとすると、

1日の降水量は100メートル。
時間雨量は24で割って……だけど、概算で25で割って4メートル。
もっと分かりやすくしようか。
1分に降る雨量は、60で割って66ミリ。
秒間だとさらに60で割って1ミリ。
つまり1mm/秒の雨が降ってたってことですね。
滝行かよ」

滝行www
なるほど滝行だな。

漫画聖書物語はざあざあ雨的な書かれ方してるけど、これを考えるとゲリラ豪雨なんて可愛く思える雨だったと思われる。


ツレはこういうところに気付くから面白い。
しかも気付く速度も、気付いてから思考する速度も速い。文字では伝わりにくいが、チョモランマの話をして間髪入れずに上記のセリフがすらすらっと返ってくるのである。
ツレは大変賢い男だ。
それはツレの凄まじい学歴が物語っている。
どことは言わないが、Sランクの旧帝大を現役合格しているのである。
私には雲の上の人だ。

そんなツレが私と10年以上連れ添ってくれているのである。
なんでだ。私はキングオブパンピーだぞ。
もっと賢くてかっこいい、ツレに相応しい相手がいただろうに。
改めて考えると、謎だよなあ。
どう考えても私ではツレには釣り合わない。

神々の遊びってやつなのか……